珍しくも何ともない

しがない派遣OLのよもやま話

派遣のお仕事(過去編)『上の階がうるさい』

ワンルーム


こんにちは、なかばです。

これは、私が不動産会社で働いていたときのお話です。

 

私が配属していたのは、建物を管理する部署。設備の不具合に関する修理受付をメインとした入居者からの問い合わせ応対を担当していました。※入居者以外の時もあります。

 

ある日、とある入居者から「上の階がうるさい」と連絡が入りました。

 

騒音クレームは問い合わせの上位に入る案件です。通常は、住人向けのポスティング(注意を促すポスターを物件の共用部分に貼る)が第一の対応となります。

 

このときも、実際に現地へ行く男性社員に説明をしていました。ポスターを作成するのも彼らです。

 

状況は、連絡をしてきたのが2階に住んでいる女性、すぐ上の3階の部屋がうるさいとの話。3階建ての物件ですので、それ以上はありません。

 

・・・すると、事務所の誰かが言いました。

 

「ねぇ、そのうるさいっていう3階の部屋、今空室だよ。先日、入居者が亡くなった部屋だよね?原状回復工事も終わったし誰も出入りしてないハズだけど・・・。」

 

・・・全員沈黙・・・

 

「ま、まぁでも、誰かが勝手に入り込んで住んでいたらいけないから、現地に確認に行ってきて。」

 

上司から指示があり、男性社員(Tさん)とアルバイトの男の子(Aくん)で現地へ行くことになりました。

 

一瞬ドキッとはしたものの、現実で考えれば誰かが入り込んでいる可能性の方が高いわけです。それはそれで非常に困るお話。

 

 

 

 

 

さて、現地に着いたTさんとA君が部屋に入ります。

 

一通り室内を見て回りましたが、誰かがいたような形跡はどこにもありません。

 

 

Tさん「誰かが入り込んでたということはなさそうだね。」

A君「そうですね。」

Tさん「じゃあ2階の入居者が言う、騒音って何だろう?」

A君「ですよね、連絡してきた入居者はすぐ上の部屋だと言っていましたが、音が反響してそう聞こえただけで、実は他の部屋の可能性もあるかもしれません。」

Tさん「そうだね。うーん・・・」

Tさん「!!?」

 

 

部屋の真ん中で向かい合い立ち話をしていた二人。突然Tさんが、A君を飛び越えた奥の方を見て目を見開きました。

 

その様子を見て固まるA君。後ろを振り返れません。

 

A君「え?なんです?なんですか?」

 

 

キィ・・・

 

 

音に反応して思わずA君が振り返ると、部屋から玄関へ続く廊下にある浴室の扉が勝手に開いていました。

 

 

入居者が亡くなっていた浴室です。

 

 

Tさん「・・・」

A君「・・・」

 

 

Tさん「・・ハハハ、偶然だよ!」

A君「で、ですよね!」

Tさん「さ、そろそろ事務所に戻ろうか。」

A君「はい!」

 

 


 

 

「部屋の窓も玄関扉も開けていなかったから風で押される可能性はないし、何で勝手に開いたのかなぁ・・・。」

 

A君はそんなことを思っていたそうです。